ドイツ系ワインのぶどう品種
白ワイン用3大品種

Mueller-Thurgau(ミュラー・トゥルガウ)

 1882年にスイスのトゥルガウ出身のミュラー教授が、ガイゼンハイムで実施した交配の結果誕生した品種。リースリングとシルバーナをもとにつくられた白ワイン用(リースリング種とグートエーデル種との交配との見解もある)。畑や土質を選ばず、早熟性。ドイツでの生産量はこの品種が一番多い。やわらかな酸味と、マスカットに似た豊かな芳香を持つフルーテイなワインが作られる。
 ラインヘッセン(5958ha)、バーデン(5358ha)、ファルツ(4969ha)などで主に栽培され、フランケンやバーデンでは一番多く栽培されている品種である。
 オーストリアでも4番目に多く栽培されている品種であり(7.8%)、その他、イギリス、ルクセンブルク(Rivaner)、スイス、チェコ、スロバキャ、北イタリア、北海道でも生産。


Riesling(Weisser Riesling リースリング)

 ドイツを代表するぶどう品種。ライン河畔一帯のドイツ原産の白ワイン用ぶどう品種(オーストリア、Wachau 原産という説もある)。小粒で晩熟性、10月中旬から11月にかけて、ゆっくりと熟す。すっきりとしたさわやかな酸味、それに花やミネラルの香りを思わせる豊かな芳香のワインができる。
 ドイツでは特にラインガウ、モーゼル、ラインヘッセンなどで多く栽培されている他、ミッテルライン、ナーエ、ファルツ、フランケン、ヴュルテンブルク、バーデン、ザクセンでも生産されている。
 オーストリアでも、耕地面積の2.6%がリースリングで、約1268ha を占める。その他、エルザス、スイス、北イタリア、チェコ、スロバキャ、スロベニア、チリ、南アフリカ、オーストラリアでも生産されている。日本では山形県でリースリング種のワインが生産されている。
 なお、シュヴァルツ・リースリング、ヴェルシュ・リースリング、リースリング・イタリコなど、リースリング種ではないのにリースリングを称する品種もある。 カリフォルニアのヨハニスベルク・リースリングは純粋のリースリング種。


Silvaner(シルバーナ)

シルバーナの原産地は、ハンガリーとルーマニアの国境地帯にあるトランスシルバニアと言われている。白ワイン用品種。リースリングより早熟性であまり土質を選ばず、寒さや降雨にも強く経済性に富んでいる。土壌や日照に大きく左右されるが、酸味も香りも穏やかで中立的。特に、ヘッセンで良く栽培され、またフランケンでは力強い男性的な辛口に仕上がる。
 ドイツでは、30年前には30%近くがシルバーナであったが、近年は多くの交配種がつくられ、現在では7%強に減少した。特に、フランケン、ラインヘッセン、ナーエ、ファルツで多く栽培されている。
 エルザス、スイス、チェコ、スロバキャ、クロアチア、スロベニアなどでも栽培されている。



その他の主要白ワイン用品種

Kerner(ケルナー)

現在では上記、シルバーナーを生産量で抜き、ドイツで3番目に多く栽培されている白ワイン用品種。トロリンガーとリースリングの交配により得られた品種である(1929年)。ケルナーの名称は、ユスティヌス・ケルナーという詩人の名前に由来する。リースリングと比較して、早熟、エクセル度(糖度)もより高い品種として開発された。リースリングと似ているがよりフルーテイ、かすかにマスカットの香りを有する。土質はあまり選ばず、霜に強い。
 ファルツ、ラインヘッセン、ヴュルテンブルク、モーゼルなどで生産され、耕地は増加する傾向にある。オーストリア、スイスなどでも生産されている。日本でも北海道で生産されている。


Scheurebe(ショイレーベ)

 1916年にシルバーナとリースリングの交配でゲオルグ・ショイ氏によって生み出された品種。病気に強く、独特のブーケの香りがあり、酸味も十分にある。
 ラインヘッセンで最も良く栽培され、ファルツでも栽培される。オーストリアでも300ha ほどの生産地がシュタイアーマルクにある。


Bacchus(バフース/バッカス)

 バッカスは、ギリシャの酒神ディオニソスのこと。ドイツワインのバッカスは、シルバーナとリースリングを交配したものにさらにミュラー・トゥルガウを交ぜてつくられた。収穫量が多いのが特徴で、香りが強い。ラインヘッセンとフランケンで多く見られる。


Grauer Burgunder/Rulaender(グラウアー・ブルグンダー/ルーレンダー)

 フランスではPino Gris(ピノ・グリ)と呼ばれる白ワイン用品種。18世紀のはじめにファルツのワイン商、ルーランドの庭に生えたのがドイツでのはじまりと言われている。こくのある重い白ワインで酸味は弱め。
 バーデン(特にカイザーシュトゥール)のような火山系の土壌で好んで生産されている。バーデンでは、特に、シュペート・ブルグンダーと合わせてバーディシュ・ロートゴールドというロゼワインが作られる。他に、ファルツ、ラインヘッセン、ナーエでも生産。エルザス地方では、Tokay d' Alsace と呼ばれる。東スイスでは Tokayer またはMolvoisie とも呼ばれる。オーストリアでは、392haの耕地で主にブルゲンランドで生産されている。


Morio-Muskat(モリオ・ムスカート)

 1928年にシルバーナーとヴァイサー・ブルグンダーの交配によって生まれた新品種。収穫量が多く、比較的重いワインで強いマスカットの香りを持つ。
 主としてファルツで生産され、ラインヘッセンにも多い。耕地は減少傾向にある。





Huxelrebe

1473



Traminer/Gewuerztraminer(トラミーナー/ゲヴュルツトラミーナー)

820


Weiser Burgunder

1700


Gutedel

1344


Ortega

1250


Elpling

1162


Ehrenfelser

399


Optima

349


Chardonnay

210




ドイツワインの事典